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STRATHMILL

1880年代から90年代に掛けてのウィスキーブームによって、1891年に製粉所から改造された蒸留所で、操業当時は『グレンアイラ・グレンリヴェット』と言う、如何にも蒸留所!という呼称を寄せ集めた様な名前が付けられていました。
操業4年後にはジンで有名なロンドンのギルビー社に買収され、その後親会社は統合・合併を繰り返し現在はUDVの系列ですが、基本的な所有者が1世紀以上変わっていない珍しい蒸留所です。

原酒の殆どが、J&B等にブレンド用に使われている為に、1993年頃まではオフィシャル品はおろか瓶詰業者の物も発売された事がありませんでした。
その後オーナーであったUD社の『花と動物シリーズ』やケイデンヘッドやシグナトリー等の瓶詰業者から発売されましたが、現在でもあまり見かけない蒸留所には違いありません。

香りはキース地区の特徴であるリンゴや洋ナシ、それにバニラやシリアルの様な香り続き、やがてソルビトールの飴の様にスッキリとした刺激を伴って、心地よく鼻腔をくすぐります。
口に含むとシロップの様な柔らかな甘味が広がりますが、直ぐにスパイシーに変化します。
味わいはストラスアイラやグレンキース等に比べると、幾分スモーキーでしょうか。
バランスが良く余韻が長い。濃厚な食事の後の食後酒に適しているように思われます。




         STRATHMILL 12年 UD社「花と動物シリーズ」 43%  1200円/30ml

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