バーテン:いらっしゃいませ(ルンルン)
お客さん:今日は、やけに嬉しそうやなぁ。
バーテン:実は、待望の子供が出来まして。
お客さん:そうか。それは目出たい話やなぁ。
けど、過保護に育てんように気を付けや。
バーテン:何かあったんですか?
お客さん:先週、新入社員の配属が決まって、俺の部署に来た奴が
どうしようもなくて。 親離れせぇへん息子というか?
子離れせぇへん親というか? 親元から通ってるんや。
帰り飲みに誘ったら、一々、電話しよる。奥さんならともかく。
バーテン:へぇ。今時、珍しいじゃないですか?
お客さん:一回連れてこようと思ってんねんけど。その時は何を飲ましたろうかなぁ。
バーテン:とっておきの酒がありますから、いつでもどうぞ。
お客さん:そんな酒、有んのか?
バーテン:任せといて下さいよ。アルマニャックなんですけど、
哺乳瓶を象った陶器瓶に入った酒があります。
デュカスタン・ファザーズ・ボトル。日本でも和歌山県でそれを真似た
日本酒があったんですよ。
(1954年フランス、時の首相マンデス・フランスが、
「国民はアルコールを飲まず、ミルクを飲むように。」と、
奨励したのを皮肉って「大人の飲むミルク。」と販売した。)
お客さん:それ、今日キープしとくわ!
(お客さんにボトルを見せるや、否や、)
お客さん:これは、この乳首の部分をひねるんやな。おもろい、おもろい。フ~ん。
何でもあんねんなぁ。
このまま、瓶を逆さにしゃぶりつきたいなぁ。
バーテン:お客さんも、マザコンですねぇ。
*バーテンダーとして一言・・・親から見れば一生子供
#お客様との会話