The Tahset ing 話題のボトルを飲む
毎回好評の新商品テイスティング。
今回もスコッチのシングルモルトを中心に18本。
スコッチはオフィシャルが4本で、ボトラーズが10本となっている。
他にジャパニーズ2本、アメリカン2本――。
すっかりこのコーナーでお馴染みとなったドイツの人気ボトラー、ウイスキーエージェンシーの「ロングモーン1973」。
ロングモーンは毎回高得点だが、今回はどうだろうか。
珍しいフィノカスクからのボトリングである。
次の2種はどちらもアイラフェスティバル2011年のスペシャルボトリング。
「ラフロイグ・カーディス・イーラック・エディション」は、メーカーズマークの樽で熟成された8年物。
ゲール語でカーディスは『仲間』、イーラックは『アイラ人』のこと。
「ボウモア15年ラムリグ」は、シェリー樽でフィニッシュさせたもので、500本限定。
BBRのベリーズ・オウン・セレクションからも、「リンクウッド1993」と「クライヌリッシュ1993」の2種。前者はカスクストレングスだが、後者は46%のノンチル、リフィル・バーボンホグスヘッド樽からのボトリング。
「キャパドニック1972」は信濃屋限定ボトルで、129本のみ。
2010年10月にスタッフがスコットランドのダンカンテイラー社に赴き、購入を決定。その時キャパドニック蒸留所の取り壊し工事が始まっていたが、「まだ建物が残っている」ということで〝スティル・スタンディング〞と命名。
もちろん、まだ「建っている!」の意味。
ブラックアダーのロウカスクシリーズからも「ベンリアック1991」と「ラフロイグ1992」の2種。もちろんノンチル、ノンカラー、カスクストレングスで、樽から出た生のままの状態が、ロウカスクの売りだ。
シルバーシールも2種だが、この会社はイタリア向けが主で、今は幻となったセスタンテの流れを汲むもの。熱狂的ファンが存在する。ラベルデザインも秀逸で、もはやアートと呼ぶにふさわしい。
日本で手に入るようになったのは、ファンとしては嬉しい限りだろう。
「グレンファークラス175」は創業175周年を記念したもので、グラント家6代にちなんで、1950年代、’60 年代、’70年代、’80年代、’90年代、2000年代の6つの時代の18樽が選ばれ、それがブレンドされている。一番古い物は1952年(!)の樽で、コ
ストパフォーマンスにも優れている。各方面の
評判も上々だが…。
「グレングラント16年」は、久しぶりに登場したオフィシャルのグラント、「アードモア1992」と「マッカラン1998」は共に新生ボトラーズの人気シリーズ。特にマッカランProfileは〝ビジュアルフレーバー〞と名づけられたシリーズで、ラベルに味のイメージが具体的に示されていて、初心者にも分かりやすい。
「山崎パンチョン」は、北米産ホワイトオークを使って、日本で製樽したパンチョン樽からボトリングされた山崎のシングルモルト。アルコール分48%のノンチルで、ホワイトオークの特徴がよく出ている。
「WHISKYSHOPW.」は大阪・堂島にあるサントリー直営店のオリジナルウイスキー第2弾。『ハイボールでおいしいシングルモルト』をコンセプトに、チーフブレンダーの福與伸二氏が、白州の原酒から厳選。1500本限定。
「レベルリザーブ」はレベルエール社のプレミアムバーボンで、小麦の比率が高いレシピを採用。レベルエールとは『反逆者の叫び』の意味があり、ローリングストーンズのキース・リチャーズ愛飲のウイスキーだとか。
「バック8年」もスモールバッチバーボンで、ロデオを描いたラベルデザインがノスタルジックで、秀逸。見ているだけで楽しい…。