とうとうやってきました秩父蒸留所!
自宅から秩父まで自転車で70キロの峠越え、本当に疲れた…。
外から見た秩父蒸留所。キルンがあるので一目で分かる。
この写真を見ると、まるでスコットランドの蒸留所のように見える。
忙しい中、時間を取って製造工程を案内してくれる肥土伊知郎さん。マスタークラスなどでお話を聞いたことはあったが、直接お話するのは初めてだ。
現在はメンテナンスシーズンのため、残念ながら仕込みは行っていないとのことだ。
(8月は気温が高く、糖化や発酵などの管理が難しいのと、製造棟内もものすごい高温になって作業環境が厳しくなるので、この時期をメンテナンスに当てているそうだ)
まずは製造棟の案内からスタート。
これは4ローラー式のモルトミル。ハスク:グリッツ:フラワーの比率は基本的に2:7:1だが、天候や場合によっては変える。
ステンレス製マッシュタン。とても小さい。
マッシュタン下部の排水口を開け、ウォートをアンダーバックに流しこむためのハンドル。このハンドル操作が意外に難しいそうで、うまくやらないとハスクが目詰まりしちゃったりするそうだ。
また、この時説明されて初めて知ったのだが、最近はピーテッド麦芽を使った生産も行われているとのことだった。しかし、生産ラインが一つしか無いため、ピーテッド麦芽を使って仕込みを行なった後にノンピートの麦芽を使って仕込みを行うと、どうしてもピート感が残ってしまうそうだ。なのでピーテッド麦芽での仕込みを行うのはメンテナンスシーズン前の一ヶ月だけにしているとのことだった。ピーテッド麦芽を仕込み、その後のメンテナンスシーズンに徹底的に清掃を行い、またノンピート麦芽で製造する、という流れだ。
ちなみにピーテッド麦芽はスコットランドから、ノンピート麦芽はイングランドとドイツから仕入れているとのこと。さらに秩父産の麦を利用した生産も計画しているらしい。非常に楽しみだ。
次回に続く。