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ボウモア1969 E・ジャッコーネ@87Malt Night

 

Bowmore 1969-1978
“For the 20th anniversary of Edoardo Giaccone”s whiskyteca at Salo”
(ボウモア1969 エドワード・ジャッコーネWhiskyteca20周年記念)

58% 750ml
Aged 9 Years
“Sherry Cask – Full Proof”

Distilled: 1969
Bottled: April 1978
Cask No,6634
Bottle No,242/300

※ジャパンインポート取扱

オススメ度(8)
☆☆☆☆☆☆☆☆

香り:非常にフレッシュ、グレープフルーツの皮とアルコールが鼻をキックする。
そして上面には70年代流通のモルトに共通する麦感、一番近いイメージはOBグレネスク12年(70年代)に共通するものを感じる。
しかしそこまで儚くなく、力強く上面に覆いかぶさっている。これは度数由来のものだろう。松脂や干した麦感、フルーツの皮、香ばしくビターな印象。
香りから連想する限り短年熟成と思われるが、若い原酒のいやみなトゲは感じない。

味:甘酸っぱさが広がる、麦の香ばしさに若干のピートを感じる。ハイプルーフ、生き生きとしてフレッシュだ。
しっかりしたボディ、モルティな甘さと酸味を感じる。梅肉やドライパイナップルに、甘さ控えめの蜂蜜・・・
昆布のうまみ成分がボディを支えているようだ。
鼻抜けには香ばしさと黄色いフルーツ感を感じ、度数由来の刺激はあるものの非常にうまくまとまっている。
余韻はスーッと抜けていく感じで、あまり長くはない。

注釈:今回のテイスティングノートはブラインドでのものです。

コメント:いわき@87Malt Night!!にて。今回のイベントにあたり、善意の出品があり・・・タケモトさんが引っ張ってきた1本。
これだけ書いていて、しかもカスクとわかっていてなぜグレンファークラスで10年未満でオフィシャルとか答えたんだ、俺はw
グレネスクに似てるって、66ブーケットのときでも言ってたのに。
それに味も違えば香りも違うだけでなく、オフィシャルのファークラスがこの年代でカスクは出してないだろ~。
魔が差しました・・・ということにしておいてください。

今思えば、味は93ボウモア(PD)もそうですが、先日発売されたアデルフィ・ボウモア2001・2010に近いニュアンスがあるように思います。
もちろん香りはぜんぜん違いますが、これも66ブーケットのように、時間とともに変化があるのかもしれません。
開封直後ということでしたし、ひょっとしたら、同じように上面の70年代麦感が取れるのかも・・・
 

しかしこのボトル、60年代、シングルカスク、ハイプルーフ、単年度熟成、そしてそしてEジャッコーネ表記。
大変貴重で、モルトの歴史的文化財にしてもおかしくないほどのモノ。
純粋にボトルの持つ意味も踏まえた価値で考えれば、今回のメインボトルであるブーケット以上のものがあるのではないでしょうか。

そんなモルトも、ボウモアの60年代の長熟や、近年60年代フレーバーが復活しつつあるという90年代蒸留モノを飲む際に
大きな指標となるだろうと、今回のイベントに当たって惜しげもなく開封されました。

状態が良く、元の持ち主様のボトルへの愛情、管理体制のよさが伺えます。また、今回それを破格で出品されたということで、心は感謝の気持ちでいっぱいです。
さらにそんなボトルを、ブラインドテイスティングで出されたというところが、憎さというか心意気を感じます。
実際このボトルが目の前に出てきたら、大概の人はラベル酔いしますし、60年代ボウモアの南国感をどうにか探そうとするはずです。
ボウモアという存在を意識せず飲むからこそ、見えてくるものがある・・・大変貴重な体験をすることができました。

いわきまで来た価値は・・・十分どころか、百分、いや千分くらいありましたね。

なお、このボトル以外に、カスク違い(Cask No, 6635と・・・もうひとつ)の同年代モノで2種類が販売されていたそうです。
生きているうちに、3本のボトルを並べてみたいものです。

  

~~87Malts Night!! 音声ファイル公開~~~

Part1,マッカラン1966からGMグラント1956の途中まで

Part2,GMグラント1956からDTボウモア1966、そしてSRボウモア1966/84の途中まで

Part3,SRボウモア1966/84からSRオード1962/84 第1部ラストまで

Part4,第2部ブラインドテイスティングスタート、ledさん提供の羽生1988/2006 キングオブダイヤまで

Part5,第2部ブラインド2本目、ジャッコーネボウモア1969/1978まで

Part6,第2部ブラインド3本目、グレンエルギン12年・1970年代後期流通(くりりんの奇跡)からSRボウモア1966/84の驚愕の変化まで

Part7,第2部ブラインド4本目、ゼニス・ローズバンク15年からフリーティスティング途中まで。録音終了

~~87Malts Night!!&BARヒース・テイスティング会現地レポは以下より~~

【完】87Malts Night!! くりりんSide(7)

【速】87Malts Night!! くりりんSide(6)

【速】87Malts Night!! くりりんSide(5) ←この辺です。

【速】87Malts Night!! くりりんSide(4)

【速】87Malts Night!! くりりんSide(3)

【前】87Malts Night!! くりりんSide(2)

【旅】87Malts Night!! くりりんSide(1)

#ボウモア

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