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グレンドロナック12年 ニューリリース

GLENDRONACH
”ORIGINAL”
Aged 12 years

700ml 43%
Cask : Sherry casks
“Matured in a combination of the finest
Pedro ximinez and Oloroso sherry casks”

グレンドロナック オリジナル12年
取扱:ウィスク・イー

価格:3500~4000円
オススメ度(5)
☆☆☆☆☆

香り:上面にバニラクリーム、レーズンの甘酸っぱさ、ややトゲがある。
香りの軸はカステラやミルクチョコレート、麦芽の香ばしさ、パンっぽさも感じる。
奥から木の渋み、シナモンやジンジャー、オークのニュアンス、控えめにツンとしたアルコール。
グラスになじむことでジャム感も出てくる。

味:クリーミーでスウィートな口当り、唇が少しべたつく。
キャラメルソースで煮たフルーツ、ブラッドオレンジ、木樽、少し水っぽさもあるがコクのある甘酸っぱさを感じる。
シェリー系だが、シェリー感はさほど支配的ではない。後半はほのかなピートの焦げ感、胡桃、ビターさが口の奥に蓄積し、
余韻はドライでややスパイシー、鼻抜けと口奥にしっかりとしたシェリーの甘さを感じる。

コメント:こてこてシェリーというよりは、シェリー感は現行マッカラン12年より少し濃い程度のイメージ。
開栓直後のテイスティングなので、硬さ・・・というよりは、まだ少しこもっている感があるが、
価格と熟成年数を加味すればバランスの良いシェリー系モルトに仕上がっている。
少量加水でバランスがぐっと良くなる。トースティーさと甘酸っぱさが飲み応えを引き上げる。
正直、シェリー感という意味ではもう少しがんばってほしかったと、欲を言えばそう感じるが、
何も考えずに家飲みするなら、価格も手ごろだし文句を言うのは贅沢というものだろう。
☆は4か5で悩んだものの、価格帯を加味して☆5!

グレンドロナック蒸留所復活のシナリオにおける最後の仕上げとも言える、普及品である12年シェリー100%のニューリリース!
良質なシェリー樽の入手が相当難しくなっている中、良くぞこれだけのモノを・・・と大げさだが感動すら覚えてしまう。
貴重なファーストフィルシェリー樽のシェリー原酒に対して、セカンド、サードフィルのシェリー樽の原酒をうまく使い、
フレーバーだけでなくコスト的にもバランスを取れるようにブレンドしてあるのだろう。ブレンダーの心意気が伝わってくるようだ。

ベンリアックによる買収によって、本来の姿を取り戻したグレンドロナック蒸留所。
近年、オフィシャルの普及品、特にシェリー系はどんどんライトフレーバー化が進み目も当てられない状況となりつつある中、
この復活劇はモルトフリークにとって大変明るいニュースである。今後も、このクオリティを維持していってほしいと切に願う。

余談だが、グレンドロナック・アラダイス18年が手元にあったので試しに交互にノージングしてみた。
比較してはいけなかった・・・
なんだこのドロナック18年の高貴で素晴らしいシェリー香は・・・
いくらファーストリリースとはいえ、良い意味で線引きはされているようだ。

オマケはグレンドロナック12年オリジナル(ニューリリース)と、グレンドロナック18年アラダイスの色比較

#グレンドロナック

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