熱いウイスキー愛好家のご尽力により、秩父蒸溜所を見学させていただいた。
(お忙しいなか、肥土伊知郎社長が案内されるため、1日1組限定だそうだ)
さて唐突ですが、この木箱は何でしょうか?
ヒントは THE Whisky World 第22号に載っている下の写真。
(見学時、肥土社長が手にとってご説明していただいたのだが、見るにことに夢中になって写真を撮り忘れて、シマッタ!=恥)
中間の2段が金網の篩(ふるい)になっていて、粉砕した麦芽(グリスト)をハスク、グリッツ、フラワーにふり分けて重量を図り、20%、70%、10%の重量比になっているか、を確認するときに使用する道具。
このような小物に触れられるのも、マイクロ・ディスティラリーを見学する醍醐味のひとつだ。
お約束のミズナラ製の発酵槽の写真。
お約束のポットスチル。
スコットランドのフォーサイス社製。
ダンネージ式3段積みの熟成庫。
床は土のままである。
一角に積まれた樽。
よく見ると、手書きで追記された G の文字。
三楽オーシャンの時代に、川崎工場で蒸溜されて、山梨蒸溜所(現メルシャン勝沼ワイナリー山梨分室)の熟成庫から見つかった例の樽である。
そう、長熟グレーン川崎!
樽の数を数えて、思わず笑みを浮かべて、独り言。
「まだまだ長熟シングルグレーン、出るぞ~(嬉)」
最後に、肥土社長から伺った夢のある話を。
・近隣農家に大麦の栽培を委託している。早ければ来春から秩父産麦芽を仕込む予定。
・飯能市にピート(泥炭)を商業ベースで採掘している会社(*)があり、羽生市には洋樽会社があるので、オール埼玉県産のウイスキーを作ってみたい。
未曾有の新蒸溜所建設を成し遂げた肥土社長なので、近い将来実現されるだろう。
肥土社長様、スタッフの皆様、
長い時間お付合いいただいて、たいへん勉強になり、本当にありがとうございました。
また帰りにタクシーが見えなくなるまで、全員で手を振ってお見送りいただいて、こちらが恐縮しました。
m(_ _)m
(*)帰宅後に調べたところ、入間川流域の「あけぼの子どもの森公園」に隣接した
日豊鉱業武蔵野炭鉱 (←検索すると、すぐに辿り着きます)
のことだった。
「亜炭」とあるのが「泥炭」。
燃料用ではなく、
・有機固形肥料
・家畜の塩分・ミネラル補給用の飼料
・水槽などの水浄化剤の素材
などに使われている。
#ベンチャーウイスキー