モッタイナイ話。
長野市は、善光寺でもつ「仏都」と呼ばれているそうだ。
古い長野駅の仏閣型駅舎は、善光寺口の改札を出て駅前広場から眺め返すと、重厚な趣きがあって好きな駅のひとつだった。
あの頃は仏閣型駅舎から善光寺まで表参道全体(長野中央通り)も合わせて、善光寺のイメージだった。
そもそも明治21(1888)年に、善光寺を起点にして18丁(約1.9km)離れた場所を鉄道の長野駅と定めて、表参道沿いに1丁毎に碑を置いた。
いまも十八丁の碑は、長野駅新幹線改札口前にある。
新しい近代的なデザインの駅舎になってからは、ただの乗換え駅であり、わざわざ途中下車して外から駅舎を眺めることもなくなって、自然と善光寺からも長野市内のバーからも足が遠退いた。
長野駅から最終の「あさま」に乗るとその日のうちに家に帰り着いて、たいへんに便利になったので、新幹線の開通後は市内に泊まることもなくなった。
今回はその長野に、10数年ぶりに泊まることにした。
(県歌「信濃の国」第一番より)
♪信濃の国は十州に 境連ぬる国にして♪
♪聳(そび)ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し♪
腹ごしらえは、鮮魚店経営の居酒屋へ。
長野県は、周りを高い山岳で囲まれた海のない県で、新鮮野菜、蕎麦、山菜、さくら肉などの山の幸が楽しめる。
流通が発達したいまは、さらに日本海の新鮮な魚介などの海の幸も楽しめて・・・、満腹!満足!
さて、バー巡り。
Pub摩幌美のオーナーに紹介していただいた「Bar regalo」へ。
落ち着いた本格バーで、オーナーも気が置けない方で、たいへん楽しい時間を過ごすことができた。
バックバーには、とんと、東京では見かけなくなった超煙ノヴァ!
オーナーいわく、
「ノヴァは、まだ長野のバーと酒屋にありますよ」 とのこと。
翌日、Bar regaloのオーナーに教えていただいた酒屋に行ってみたら、棚に3本、ノヴァが並んでいた。
あるところには、あるのだ! (バックオフィスに、さらに在庫があるのかもしれない)
美味い料理と酒、素敵なバー、(それにいまもノヴァを売っている酒屋)のある長野は、酒好きには堪らない街だと改めて思った。
最終の新幹線に乗ってしまって・・・、長野の夜を楽しまないのは、モッタイナイ話である。
#BAR