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バルミニックの2本のボトル。



SMWSの48.7(BALMENACH)と、マキロップ・チョイスのバルミニック1985




バルミニック蒸溜所の所在は、スペイ川の最上流の地。
言い替えると、その昔は最も密造が行いやすかった場所で、密造酒のメッカであった。
Masako Udo 女史の名著「The Scottish Whisky Distilleries」によると、
 1800-01年 蒸溜所建設。
 1801年 蒸溜(密造)開始。
 1823年 (酒税法改正。公認制によるウィスキー製造の合法化)
 1824年 公式(表向き)な蒸溜所の建設年。
 1825年 政府公認。

以下は公式なライセンスを取得したいきさつで、粋な逸話で好きだ。
 ある日、創業者ジェームズ・マクレガーの農場を税吏が訪れた。
 マクレガーは税吏を歓待し、盛大に持て成した。
 気をよくした税吏は、密造に気づいていながらそのことには触れず、
 帰り際に 「もし私があなただったら、ライセンスを取るだろう」
 と、ひと言いって立ち去った。
 マクレガーは忠告に従って密造から足を洗い、翌年にライセンスを取得した。



この2本、まったく同じボトルである。
よく見るとお尻のエクボまでそっくり!
オリジナル・ボトルを作る規模ではないボトラー(小さな蒸溜所なども)は、メーカーから既製品のボトルを買ってきて、自社オリジナル・ラベルを貼って出荷しているのだ。

ところでSMWSがボトル・デザインを、ガラス面に直接ロゴ・マークをシルク印刷した洒落たモダンな流行りのものに変えるという。



いまの無骨な味わい深いボトルも、なかなかいいと思うのだけれど・・・。

#Scotch Whisky

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