MENU

シャトー マルゴー社長来日ガラディナーレポート

マルゴー
一度は飲んでみたいですね。



http://news.nifty.com/cs/headline/detail/yucasee-20090602-891/1.htm
2009年6月2日(火)11時25分配信 ゆかしメディア

■フランスの歴史に寄り添う偉大なワイン「シャトー マルゴー」

 ワインの女王に例えられるフランスのボルドーワイン。
中でも、5大シャトーの1つであるシャトー マルゴーは「ボルドーの女王」と呼ばれ、
世界で最も高い名声を有する偉大なワインです。

 16世紀からすでに高い評価を得ていたシャトー マルゴーは、1855年の公式格付けでグランクリュ(第1級)に認定。
長い歴史の中で、ルイ15世の寵妃デュ・バリー夫人、アーネスト・ヘミングウェイ、フリードリヒ・エンゲルスなど多くの著名人に愛されてきました。

 シャトーは現在ギリシャ人実業家のメンツェロプーロス家が所有。
83年から、著名ワインディレクターである総支配人兼最高技術責任者のポール・ポンタリエ氏に運営が任されています。

 去る5月中旬、その総支配人ポール・ポンタリエ氏がフランスより来日。ポンタリエ氏を招いて、
5月19日に東京・港区の「XEX ATAGO GREEN HILLS」で、5月21日に大阪府・大阪市の「XEX WEST」で
「シャトー マルゴー ガラディナー」が開催されました。今飲み頃の最高のシャトー マルゴーをポンタリエ氏がセレクトし、
自ら解説まで行うという、貴重な機会となりました。今回は、5月19日に東京で行われたガラディナーの様子をレポートします。

■サルヴァトーレ・クオモ氏との華麗なコラボ

 今回のディナーは、シャトー マルゴーのワイン1杯ずつにそれぞれに合う料理が用意される形式。
ウェルカムシャンパンをはじめ、コースを通して1種類の白ワイン、5種類の赤ワインが味わえるという、
ワイン三昧のディナーです。それぞれのシャトー マルゴーの良さを最大限に引き出すのは、
サルヴァトーレ・クオモ氏が考え抜いた最新イタリアン。ポンタリエ氏のワイン解説に耳を傾けながら、
ワインと料理の究極のマリアージュを楽しむことができます。

 ディナーが始まる1時間前、会場のカウンターには今日出されるワインがずらりと整列。
ブドウの華やかで甘い香りが周囲に放たれ、まるでブドウ畑かイチゴ畑の真ん中にいるような錯覚に陥ります。
お客様が入る前に、ポンタリエ氏は今日出すワインの香りと味を入念にテイスティング。
クオモ氏はメニューの一皿一皿とワインを合わせて試食し、料理との相性を最終確認していました。

 シャトー マルゴーの総支配人と、本場の「ナポリピッツァ」を日本で一躍有名にした著名シェフの共演。
滅多にない機会のため定員以上の予約が殺到したそうで、当日は大盛況の中での開催となりました。

■マルゴーの白とセカンドワインからスタート

 まず食前酒として登場したのは「キャティア ブリュット ヴィンテージ2000年」。ドライフルーツの香りが漂い、
上品でとろけるような舌触りが特徴のシャンパンです。赤系果実の中に、ほんのりキャラメルの香りが感じられます。

 アミューズと共に楽しむのは、最高級白ワイン「パヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴー2006年」。
日本ではあまり知られていませんが、シャトー マルゴーでは辛口の白ワインもつくられています。
2006年の白ワインは他に類を見ない素晴らしい出来とされ、アルコール度は約15度と高め。
リッチでボリューム感ある味わいが、フォアグラのテリーヌの豊かな旨味とベストマッチです。

 アンティパストと共に出されたのは、「パヴィヨン ルージュ デュ シャトー マルゴー2004年」。
シャトー マルゴーのセカンドワインが「パヴィヨン ルージュ」ですが、2004年はファーストに匹敵するほど素晴らしい出来。
力強い香りが特徴で、現段階ではファーストより開いているそうです。
プリッとした食感の関鯵のタルタルと合わせれば、魚の脂の甘味がより引き立って感じられます。

 プリモピアットは「パヴィヨン ルージュ デュ シャトー マルゴー2000年」。
2000年はグレートヴィンテージで凝縮感があるのが特徴。セカンドですがファーストのような深みがあり、
長期熟成のポテンシャルを秘めているそうです。こちらはバジルを練り込んだ、目にも鮮やかな冷製パスタと一緒に。
赤座海老の濃厚なソースに、ワインのまろやかさが見事に調和します。

■マルゴーの偉大さを実感する3つのヴィンテージ

 メインとなる肉料理は2皿あり、1皿目は「シャトー マルゴー1999年」、2皿目は「シャトー マルゴー1995年」「シャトー マルゴー1989年」と一緒にいただきます。
ここからはファーストワインになるため、お客様のテンションも最高潮。
「飲み比べてみると、やはりパヴィヨン ルージュとは全然違う」「香りからして素晴らしい!」と多くの方が口々に感想を仰っていました。
ディナー中盤からはポンタリエ氏がそれぞれのテーブルをまわり、お客様との会話を楽しみつつ、シャトーについてのさまざまな質問に答えられていました。

 99年のワインはアロマティックな複雑味が楽しめる、純粋で古典的な香りが特徴。繊細でしなやかな印象の後に、ボリューム感と凝縮感が感じられます。合わせる一皿は、仔牛フィレ肉のポワレの黒胡椒ソース。スパイシーな香りとマルゴーの芳醇さが融け合い、新たな存在感を引き出します。

 95年と89年の2つの偉大なヴィンテージは、沖縄産黒毛和牛の「もとぶ牛」にマルゴーソースを添えた一皿と。
95年は力強さ、複雑さ、リッチ感があり、繊細で調和がとれた味。タンニンの硬さはすでになく、濃厚でしっかりとした印象です。89年はリッチさ、複雑さ、ボリューム感の3つがそろったヴィンテージ。
熟成が進んでいるため、タンニンが滑らかで凝縮感があります。この2つのワインは、これまでのワインと比べると余韻がずば抜けて長く続くのが特徴。
香りと共に一口含めば、シャトー マルゴーの偉大さを心底実感させてくれるはずです。
 

■「20世紀の伝説的ワイン」がオークションに

 ディナーの後は、ヴィンテージワインのオークションが始まります。
シャトー マルゴー91年・93年・94年・99年の4本セット、シャトー マルゴー2004年、シャトー マルゴー1988年などが、
市場価格よりずっと安い値段からスタート。会場に集まっているのはワインを愛好する方々ばかりなので、ポンタリエ氏が詳しく解説せずとも、皆さん積極的に手を挙げられていました。

 この日のオークションのメインは、シャトー マルゴー82年のマグナム。
20世紀で最も偉大とされる伝説的ワインが最後に登場し、会場は大いに盛り上がりました。

 ディナーからオークションまでマルゴー尽くし、ワイン好きにはたまらない会だった今回の「シャトー マルゴー ガラディナー」。ポンタリエ氏と時間とワインを共有できた幸運に、皆さん大変喜ばれ、満足されたようでした。主催した「XEX」では毎年このようなワインにまつわるガラディナーを開催しているそうです。来年はどんなこだわりのワインが登場するのか、今から非常に楽しみです。

■プロフィール
ポール・ポンタリエ(Paul Pontallier)
1956年フランス、ボルドー生まれ。パリ国立農業大、モンペリエ国立高等農業大を経て、1981年ボルドー大ワイン醸造学博士号を取得した。博士論文は「赤ワインの小樽熟成について」。1981~82年、サンチャゴ大ワイン醸造学教授としてチリのワイン造りで先導的な役割を果たした。1983年から「シャトー・マルゴー」のワインメーカーとなり、現在は総支配人兼最高技術責任者。

サルヴァトーレ・クオモ(Salvatore Cuomo)
1972年イタリア、ナポリ生まれ。イタリア人の父と日本人の母を持ち、本場の「ナポリピッツァ」を日本で一躍有名にした功労者。2006年に政府公認「真のナポリピッツァ協会」主催の世界大会「Pizzafest」でチームを最優秀賞受賞へ導く。同年11月、アジアにおけるイタリア料理普及への貢献が高く評価され、ICIF(イタリア国外へ正しい料理文化を伝えるためのプロ養成団体)より功労賞を授与される。

■「シャトーマルゴーガラディナー」メニュー(XEX愛宕)

【アペリティーヴォ】
Cattier Brut Vintage ”00

【アミューズ】
宮崎産日南鶏胸肉とフォアグラテリーヌ、鎌倉野菜の人参、いんげん豆のガランティーヌ仕立て
トリュフソースと共に
Pavillon Blanc du Chateau Margaux ”06

【アンティパスト】
関鯵のタルタルにグリーンマスタード風味のクスクスを忍ばせて、フルーツトマトのソース、グリーンソースとオセトラキャビア、生うにをあしらって
Pavillon Rouge du Chateau Margaux ”04

【プリモピアット】
駿河湾直送赤座海老を余す所なく使った一皿
バジルを練り込んだ冷製タリオリーニに赤座海老のフュメとチェリートマト、シブレットのソースを絡めたパスタに赤座海老のみそのパンナコッタを添えて
Pavillon Rouge du Chateau Margaux ”00

【カルネ1】
オーストラリア産シャロレー種の仔牛フィレ肉のポワレ
タスマニア産オーガニック黒胡椒の香るポートワインソース
Chateau Margaux ”99

【カルネ2】
大切に育てられた沖縄産黒毛和牛”もとぶ牛”のロース肉を炭火で炙って旨みを閉じ込めて、最後にマルゴーのソースを
Chateau Margaux ”95、Chateau Margaux ”89

【ドルチェ】
ホワイトチョコレートとオレンジの2層のムースのハーモニー
パッションフルーツのソースとフレッシュミントのフレーバーが広がるジェラートを添えて

#ニュース

この記事を書いた人