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なげかわしいチル・フィルター

先日、グレンフィディックで、フィルターの機械を見せてもらったと書いた。
機械に関しては、撮影不可といわれた。フィルターの機械を見せてもらったのは、初めてである。

機械は、一番端で、金属の管にいれたウイスキーを冷やし、それが、円盤状の白い厚さ10cmくらいのフィルター(多分、化学繊維でできているのだと思う)を、いくつも、横にゆっくりとくぐる抜け、フィルタリングされるというわけだ。

フィディックは現在2℃にひやしているというが、0℃以上なら、チル・フィルとはいわない。以前は、マイナスで冷やしていて、そのために芳香成分が失われたウィスキーが多かった。(自分のところは、そうしていたとは言わなかったが・・・)。

しかし、このフィルター、ボトラーズだったら、樽ごとに交換しているとは、とても思えない。当然、前にフィルタリングした樽の影響を、受ける形になると思える。

ときどき、この蒸留所で、このキャラクター???
みたいなことがおきるのは、これが主な原因だと思われる。

そもそもこんなものを使っているのは、瓶の中に澱があったときに、消費者がクレームとつけるからだ。澱があることは、うまさの証明みたいな物なのに、無知な消費者が返品をくらわせるからだ。無知な消費者(主にアメリカと日本)がふえれば、ふれるほど、チルフィルの温度が下がり続けた。それが90年代だったと思う。しかしいまだに、クレームをつける消費者は、あとをたたないと、あるインポーターから聞いた。

なげかわしい、ことである。

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