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術後記録

18日(火)ようやくの夜明け そしてうまく運べば一般病棟に転床できるかもしれない・・・そんな一縷の希望です もう一日機械に縛られてHCUにいたとしたら気が狂いそうです
朝食はおかゆ、バナナ、ジュース、副食材でしたが 完食して復調を訴えました おかげで主治医より転床許可を頂けてホッとしました
院内とても混雑していて転床できたのは3時頃でした
いやぁやはり一般病棟はいいですね 静かだし元気が出そうです
この日はぐっすりと眠れました
夜中の小用は看護婦さんの手を煩わすのが嫌なので、尿瓶をいただきました
 
19日(水)この日は朝からちょっと調子にのって力を入れてしまい、顔がむくんでしまいました・・・とほほ むくんだ顔も記録しておきましょう
田原あきら君と栄子ちゃんが見舞いに来てくれました ありがとう
人間困った時に優しくされるのが一番うれしいですね 調子いい時に群れたりして騒ぐのは誰でもできることです
自分も普段は口優しくないですが、いざという時はやりますよ
 
20日(木)
昨日は暑かったです 寝汗が出て寝付けなかった
昨日顔が腫れて夕刻には収まったのですが 今朝トイレに立って鏡を見てみると昨日と同じように顔が腫れてました 看護師さんに聞くと手術後はむくむとの事 時間がたてば収まると聞いて一安心(なんて小心ものなのだろう 笑)
それから、朝方にbar .comの堀野マスターがナンクロの本を届けてくださった
これは私より妻にとってとてもよい贈り物になるでしょう・・・
で、いつものように妻が来てあきらが来て、点滴が終了しました 点滴の針って長時間のはシリコンなんですね そりゃ長時間体に入ってるし動くし金属針では厳しいですからね
夕食時、カミさんにコロッケとサラダを買って来てもらいました
今日から白飯になりました 明日の朝からはパン食になります わーい
今日もそろそろ面会時間が終了です あと1時間で消灯です 1日はあっという間ですね
 
21日(金)
結局、昨日はドレーンを抜いてもらえず 寝返り不自由なり しかし、不自由を感ずるということは身体が元気であることにちがいない
昼寝が過ぎたのかあまり寝付けずに ipadで huluばかりを見ていたら気がついたら眠りに落ちていた
朝の目覚めは悪かったけれどこれくらいがちょうど良い
お昼前にカミさんがやってきてぬか漬けのキュウリとナスのお漬物
サラダを持って来てくれた とても美味しくて食が進む
いつもありがとう 感謝の念でいっぱいです
お昼はあんのほとんどない中華丼
昼食後 中里先生が病室に来られてドレーンを抜く
そしてホチキスを3針
お風呂に入れるとのことでしたが傷口を気にして今日は遠慮することにしました
しばし休憩して11階でよし子さんに電話する とても喜んでくれていたのがこちらもうれしくなる
傷口付近に触れると何やら液体のような音がなります「ジュクジュク」とか「プクプク」とか 看護師さんに聞くと皮膚と頭蓋の間にはやはり液が残っていてその音だそうです しかしその液体は時間がたつと吸収されてなくなるとの事でホッとしました
購買でぼんち揚げを買い部屋に戻るとしばらくして夕食です
夕食はつけ汁が最初わからんかったかき揚げ丼 笑
カミさんは食事後帰宅 また長い夜が始まります でも今日から身体には何も管が付いていないから寝返りも起き上がりも規制なく自由! これはなんて素晴らしい事なんだろう!
おやすみなさい
 
22日(土)
やはり、昨日も寝入り鼻のイビキが気になって寝付けなかった おかげでhuluで映画を鑑賞 「ロストワールド」これは退院後カミさんが希望する3dmax映画の復習(しかし、今見てもそれほどの作品でもなく まぁおつきあいしましょうという感じ)「江」(昔のNHK大河)、2本くらいで意識を失う
朝食前、つうじあり 看護師が来られて入浴時爪を立てなければ頭も洗えるとのうれしい連絡を聞く
朝食後の一時 アイスコーヒーを飲みながらゆったりしていたら
お風呂タイム
ここの5階浴場は3年前の脳硬膜外血腫で入院した時に入ったことのある場所
まさか、また入浴することになろうとは・・・
頭も傷口も身体中すっかりさっぱりした〜 久しぶりにドライヤーを使って髪の毛を乾かし、セットをする 正面からみても傷口は分からない
すごいな〜 医学技術って・・・ まだ12時間の脳外科手術して6日目なのにね
11時だ
いつものとおり、カミさんが来てくれる 今日は肉とサラダ 精をしっかりつけよう 早く元気になってバリバリ働きたい・・・
昼前にCT検査 今日は土曜日のせいか見舞客がとても多い
焼き魚(黒ムツ)の昼食 そしてしばしの休息
今日はそ〜っと 入院時の服に着替えてカミさんとすぐ後ろにあるOCATへ脱走してウォーキングをしてみた ううむ、人の波・・・ やはり病院とは流れが早すぎて少々疲れてしまいます
おやつを買い込んで、一先ず退却・・・
戻ると知り合いのマスターが来ていてそれから約2時間延々と愚痴を聞かされる あのね 私の方が病人なんだよね 泣きそうになった頃 新しい面会者が2組来てくれてとりあえず窮地は脱することができましたよ ふぅ〜
頭痛い・・・ ズキズキズキ
面会のみなさんとお別れして夕食を済ませ(今宵は鯖寿司にしました)
カミさんを見送り 消灯までのゆったりとした時間が過ぎてゆきます
今日はバタンQで眠れるかな・・・
 
23日(日)
昨日はhuluで「異人たちとの夏」を観ながら泣いてしまいました
折しも私の手術はお盆あけの17日 この映画主人公が不思議な一夏の体験をする映画です 何と言っても死んだはずの主人公の両親(片岡鶴太郎、秋吉久美子)と出会った(本当はその少し前にこの不思議な世界へ引き込まれるエピソードがありますが それはみてのお楽しみです)シーン なんでしょうね江戸っ子独特の飾りのない、かといって冷たくもない そんな雰囲気がこの映画にぴったりなんです そこで深夜の病室のベッドの上の私は、命拾いして復帰してゆく自分の身体と、自分の力だけではない不思議なパワーによって救われた気持ちがすごくシンクロしてしまい 泣いてしまいました
映画だけではなく、生前の両親がもっとあけすけでコミニュケーションがちゃんと取れていればもっと今の生活は変わっていたのだろうと思います
過ぎてしまったことですが、こんな映画のワンシーンで泣いてしまうのです
朝食はいつもの8時より 今日もパン食 副食にサラダ バナナ 牛乳でした
今日は日曜日、見舞客でごった返してます
昨日はバタバタで今日はゆったりと過ごしたいものです
本日の面会はかなり昔よりの知り合いの方です
大学生の頃、スキーにどっぷりはまっておりまして検定スキーばかりしてました まぁなんとか1級までは取得できましたけどね そのスキーバカ時代に出入りしていた羽根スポーツで出会ったスポーツ用品営業の方ですが、途中お互い音信不通になったりしながら今日に至っています まぁ35年以上のお付き合いになりますね
Oさんご夫婦でお見舞いありがとうございました・・・
そんなかんやで日曜日は平穏にすぎてゆきました
 
8月24日(月)
入院して11日目、手術して7日目です
長かったような、とても短かったような 不思議な感じです
ベッドに貼り付けられたり、次第に身軽になってきていたり、健康の素晴らしさを病院で実感するという不思議な感じです
昨日はお互い友と認め合うK君夫婦が来てくれた
それから、主治医より外出許可がおりました これで脱走することなく堂々と正面ELVで表に出ることができます 以前脱走時には階段室を移動して迷子になってしまって焦りましたから
でもね、ここで余り無理をしたらダメ のんびりしてもダメ 自分の体調とうまく会話しながらそこそこ身体をいじめる程度でなきゃ早い回復は見込めないというのが私の論理 身体は常に楽をしようと考えてるサボラー そこをきっちり管理するのが己です
30年前に発症した「頚椎硬膜外血腫」による四肢不全麻痺診断
病床にて手渡された車椅子のカタログと障害補助靴など目に余る現実でした 幸いにもその時トライアスロン競技にどっぷりはまっており、体力には自信ありましたから、甘い言葉に屈することなく
 
己の足、手を苛め倒してなんとか日常生活(トライアスリートには戻れませんでした)に復帰できたのです
今回も、自転車競技にはまっているタイミングでしたから体力にも自信がありました 医師の的確で素晴らしい手術のおかげによるところが大きいですが、メンタルは強くもてないとダメですからね
 
8月25日(火)
もうカミさんにも長く病室で待機してもらっても大変だろうと、昨日より買い物と顔を見せてもらってから帰宅してもらうようにした
まぁ元気になっておしゃべりが増えるタイプの人間でもないし、カミさんはずっとパズル本を解いている いてくれてこころ強いのではあるけれど、家でもいろいろ用事が溜まってきている様子 姫やまもストレス溜まってきている様子なので 急に欲しいものができたら自分で買いにでれるようになったし、微妙に元気な時のようにわがままもでてきている(己のことながら困った奴である)
今日も昼食後、コーヒータイムして14時半くらいに感謝して帰宅してもらった 疲れが溜まるとイザというとき大変だろうからね ありがとう
午前中に退院(というか、診療科を変わるために退院)した人のあとにすぐ人が入ってきた(こいつがなかなかの曲者やったんや)
まぁ、静か目に入ってきたので違和感もなかったよ
夕食中に知り合いのMさんとMさんの仕事仲間で店にもこられるT先生が来られた(ちょうど雨の中ありがとうございました) しばらくして新地の十年のマスターも来てくださった 湊町と港区を勘違いしたとの事でしたが、そりゃぜんぜん違うのよね〜 笑
しばし、歓談後(食事中だったのでお愛想なしですみませんでした)3名揃って退室
その後、消灯 事件はそれから起こったのだ
いつものとおり寝付けなくてベッドサイド灯をつけていたら、看護師さんが来て隣のベッドの人が明るくて眠れないので消して欲しいとの事
いや、別に大した事ないと思って消灯しそのまま眠りについたのです
 
26日(水)
朝、どうやらまだ隣の男は寝付けなくて病院内をうろうろしていたらしい
飲酒で頭を打っての入院 これからいろいろ診断とかあるはず
しかし、とにかく早く退院したい 医者呼べ とうるさい
シャワーも設備が悪いから入らないと言うし 妙に看護師は気をつかってる
けど、それほどの男には思えないのに なんで?
その後、担当医に退院の意思は伝わっているのか? 今日退院できるのかと
無理難題を看護師へぶつけるようになる
午後2時すぎ、担当医が来てまだ頭に出血がみられるので入院を勧めると言っても退院するの一点張りなので、医師も退院させるよう看護師へ指示されました こちらとしては、めんどうな男が消えてよかったという気持ちでしたが、それからの話が面白かったです 看護師が男に入院費の支払いはどうするの?と聞くと男は所持金25円や ケースワーカーに聞いてくれと言います
つまりは、この男は生活保護受給者だったのです 支払い云々は病院とケースワーカーとの話になるのでしょうが、出ていた瞬間から病室の空気が澄んだような気になりました 看護師さんも昨晩未明の灯の件、すみませんとあやまってきて、やはり何かしら気を使っていたのだなと感じました いいよ気にしてないから こちらに直接話を持ってきて失礼ならそれなりの対応するつもりでしたからね
件の男性が退院していった後はポッカリ空いたベッドがありました
夕食が済み、あと1時間で消灯となる21時ころ
突如として主治医が来られ、頭のホチキスを取りましょうと・・・
病室では他の患者さんもおられるし、手元も暗いだろうに私の方からナースステーションに向かい、ステーションでホチキスをすべて取ってもらいました
なんか、すっきり〜(痛かったけど)
そして、ナースステーションのパソコン画面を見ながら手術の経過とか、現状とかを説明受けて、退院日が決まりました
31日(月)です きっちり手術日より2週間でしたね 長かったような短かったような でも手術自体は大成功で事後の恐れもそれほどないことへの感謝です
病室へもどり、今晩はこのまま静かに眠れるなぁとやがて深夜を迎えました
ところが、午前2時すぎ突如として隣のベッドが騒がしくて目が覚めました
どうやら、この時間に新しい患者さんが入ってくるようです
救急搬送の患者さんのようです これから精密検査して処置が決まってくるのでしょうね
病院はいつも戦場のようです 私たち患者はそのある時期にそこに存在し、医療の恩恵を受け、再び日常生活へ戻ってゆくのです
それだけに医師、看護師が少し変になっていっても仕方ないのかなと思ったりもします
さて、手術記録も退院日が決まり、私も病室にはおりますがほとんどベッドにはいないようにしております カミさんもおかずと美味しいコーヒーを運んで来てくれて励ましてくれてから2〜3時間で帰宅してます
これからは、大した記録もないでしょうからとりあえずこの辺で・・・・
また、退院帰宅後の面白い話がありましたらご披露することもあるかもしれませんね
 
最後に、病気はいつあなたや家族を襲うかもしれません 己には関係ないと強い人ばかりではないはずですね
情けは人のためならず なんだよね いつかわかる時があるだろうけどできれば今回のことを他山の石としてとらまえられるか、知ったことないと強ぶるのかそれは皆さんの自由だけどね 僕は優しさのない生き方は意味のない生き方だと思います

#雑記帳

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