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BALBLAIR 16年

今夜は雨が激しく降り続いています。
雨の日はどうしても気分が沈みがちになるので、個性的で華やかなモルトを味わいたくなるのは私だけでしょうか。。。

そこで今回選んだのはバルブレア16年!
熟成年表示のないエレメンツと共に、一般的に出回っているボトルです。

バルブレアと言うとマイナーなイメージは拭えませんが、“バランタイン魔法の7柱”と呼ばれるバランタインの主要原酒の一つで、昔から意外と評価の高いモルトでした。

西洋ナシの様にフルーティーで少々ミルキーな香りがスパイシーさを伴って心地よく鼻腔を刺激します。グラスを回すとより香りが開き、レモンピールやハチミツっぽい香りも感じられます。
味わいは冷んやりとした穏やかな甘味を持ちつつ、軽やかでドライ。
後味に穏やかなピート香を残します。

非常にバランスの取れたモルトで、昔よく飲んだGM社の10年物は西洋ナシのようなフレッシュな香りが楽しめる大好きなボトルでした。

この蒸留所の仕込み水は、「ピート教区」と呼ばれるロス州のエダートン村の厚いピート層と通過し、大変色の濃いものになっており、それがこの銘柄の個性的な特徴に繋がっていると思われます。

創業は1790年で、グレンタレット、グレンギリーに続いてハイランドで3番目に古く、ロス一族のジョン・ロスによって建てられました。
ジョン・ロス自身が作った1800年1月25日の日付の台帳には「アードモアのデイビッド・カーカルディに対しウイスキー1ガロンを1.8ポンドにて販売」とあり、これは蒸留に関する最古の文書の1つとなっています。
1894年借地権が移り、現在はインバーハウス社の所有ですが、今でも蒸留所で働く人9人のうち4人が「ロス」姓を名乗っているそうで、伝統は脈々と受け継がれているように感じます。

飲み終えた後の暖炉の薪のような余韻が雨の憂鬱さを吹き飛ばし、気持ちが温かくなるような優しい味わいモルトでした。




                  BALBLAIR 16年 40%  1200円/30ml

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