THE BOW BAR(ザ・ボウバー)さん
THE BOW BARさんで行われたモルト会のラインナップ。
参加者のみなさんの持込ボトルです。
本数が多いので簡易コメントにて失礼致します。
・スプリングバンク 1966 24年 ウェストハイランド表記 60.7% 750ml
濃いシェリー、硝煙とダークチョコ。
アタックが強いフルボディのシェリー樽。
詳細は最下部に記載。
・グレングラッサ 1973 39年
for CampbelltounLoch & Shinanoya 46.3% 500ml
レモンを搾ったパッションフルーツジュース。
酸味のあるパイナップル、グレープフルーツ。南国系の極み。
・ハイランドパーク 12年 1960年代流通オフィシャル 43% 750ml
気品のある麦。奥ゆかしく美しい、円熟したウィスキー。
・オールドフェッターケアン 8年 1970年代後半 43% 750ml
かるかん、和菓子の香り。ようかんや和菓子の味わい。
・モートラック 1954 約54年 G&M 43% 700ml
芳醇、オーク、ハーブ、樽香とウッディな味わいが続く。
・ポートエレン 1982 12年 46% 700ml
穏やかで瓶熟感があるまろやかさ。若々しいポートエレン。
・カリラ 1980 15年 ウィルソン&モーガン 46% 700ml
土っぽいピート、ビターで、魚の燻製やハムとのマリアージュが確実なカリラ。
・カリラ 18年 セスタンテ 40% 750ml
こぶ茶の香り、そして味わいも昆布茶。旨みがギッシリ詰まった驚きのカリラ。
今回、その味わいに最も驚いたボトル。
通常では考えられない、ウィスキーのUMAMIの世界へようこそ。
もちろんとても美味しいです。お薦め。
・バルブレア 34年 ジェームズ・マッカーサー 56.8% 700ml
滋味のあるウッディなシェリー。オロロソを思わせるフルフレーバー。
・ジュラ 1965 34年 フロムザオーク 44.2% 700ml
酸味のあるシダーウッドシェリー。
G&Mの長熟シェリーを彷彿とさせる味わい。答え合わせはできませんが、
樽は元はG&Mの所有だったのではないかと予想します。
ブラックコーヒーのような色合いの通り、とてもディープな味わい。
スプリングバンクのウェストハイランドについては、
所有する方が、「フェイクではないか疑わしい」とのこと。
今回のモルト会には、オールド&レアボトルの取扱いは全国でも屈指のBAR、
東京・池袋のクレインのマスターも参加されており、
ボウバーのマスターと共に、とてもオールドボトルに造詣が深いお二人に
テイスティングと共に鑑定を依頼したいと持ち込まれたものです。
結果は、フェイクと鑑定されました。
印刷の色が違うことなどいくつか理由がありましたが、
もっと決定的な事由が複数あり、例えばその内の一つは
「木下商事さんのシールが貼ってあり正規輸入という体ですが、
そもそも木下商事さんはウェストハイランドの輸入を行っていない」など
がありました。
あまり挙げるとそれらを訂正したフェイクボトルが出てくる懸念がありますので
控えます。
あと、たまに聞く話しですが、
ボトル自体はフェイクですが中身はかなり美味しかったです。
私自身、飲むのが初めてだったので「こういうものだ」と言われれば
「そうなんだ」と納得できるクオリティでした。
クレインのマスターにもお伺いしましたが、
使われている瓶の状態も含めて考えると、恐らく中身は
本物のスプリングバンクの25年以上ではないか、との回答でした。
日本国内で加工されている可能性が高く、変なところで真面目なのか
厄介だなと感じました。
後日、クレインさんで本物のウェストハイランドを頂きましたが、
単なるシェリーではなく、ブルーベリー等のフルーツがてんこ盛りで
まったく違う味わいでした。
でも、そんなの知らないと分からないですよね~(^_^;)。
東京編は時系列的に少し後になり、
その時のコメントのUPは先になりますのでよろしくお願い致します。